制作雑記
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02.12.13
作品の制作とは関係ないが、インターネットを介して作品を紹介するに大きい問題を発見してしまった。
このウェブページは一年半前に購入したWindows機で制作している。モニターには「ファイン・ピクチャー・モード」と言って写真が綺麗に見える設定がある。この設定を使うと黒のしまりがよく、色も鮮やかに見える。私は愚かにもこのモードのままに ウェブページやCD-R等、PCで閲覧できる媒体のものを制作していた。

先日、古いMacでページをチェックして
驚いた。画面が白々しい。黒のしまりがないのである。
問題は個々のモニターの明るさが違うと言うことである。
このHPを正確な明るさで見るならば、バックのグレーが黒くなるまでトーンダウンしていただきたい。

02.12.6
アンドレ・ブルトンの著書に「魔術的芸術」というものがある。古代の壁画から現在のシュールレアリスムの芸術まで、その中に「魔術的」匂いのするものを集めた美術史だ。
私はこれら魔術的な絵画やオブジェにおそらくエロティシスム で括られたそれらより惹かれる。
最近、SMスナイパー誌で評論家の相馬俊樹氏が「魔術的エロスの創造者たち」という評論を連載されている。
「魔術的」に「エロス」がプラスされたのだ、その魅力は推して知るべしである。
 
02.11.中頃
仮題「春画」シリーズは大幅に変更に迫られている。先ず肥大した性器を如何様に表現するかという問題で躓いている。
とりあえず春画から外れて、何か摩訶不思議な異世界との交わりを描こうと考えている。
右は何枚か撮影したものの一枚。後で着色をするつもりである。


02.11.9
我が家には百体ばかりの着せ替え人形が居る。普段は見向きもしないのだが、鬱状態になるとひたすら人形達を構いだす。
季節の服に着替えさせたり、ドレスを手洗いしたり、人形の髪や体を洗ってみたりと仕事は山とある。
私が人形と言うと人は四谷シモンやカタンドールなどの関節人形を想像するらしいが、うちに居るのはジェニーとそのお友達である。所謂子供の玩具だ。
私の作品を収集してくださっている方にこの話をしたところ、「似合わない。関節人形であるべきだ」と甚く憤慨された。気持は分かるが私はこの間の抜けた小さな人型の女の子達に心が安らぐのである。芸術的な人形が部屋に在ると想像しただけで、人形との緊張関係に 私はきっと身悶えてしまうであろう。それ程に自堕落な性格なのだ。
また魅力的な関節人形 に一度魅入られると私は彼女の住まう部屋から出て来れなくなるだろう。それ程に私は非社会的で捕われやすいのだ。


我が家には珍しく
フェティッシュな 服

工業製品である件の人形達はその名に拠って髪型や目の色や顔形が異なる。個体の差別化だ。彼女達に似合うドレスを考えていると鬱の夜は朝となり、窓の外ではいつの間にか小鳥が囀っている。そんな夜を幾つか過ごすと鬱状態がいくらかましになっている。少し埃にまみれていた人形達も小奇麗になり、季節の服を纏っている。 結局のところ、抑鬱状態は季節の変わり目にくるということである。

右の写真の人形はジェニーではなくカスタムドールである。
関連記事「ねむり姫と人形愛」

 

02.11.1
撮影と関係ないが、鬱である。寒くなってから毎日が憂鬱で憂鬱でたまらない。仕方がないので日々テレビニュースを観たり、以前読んだ本を読み返したりしている。一回読んでいるところがが安心だ。

画像は仮題「春画」のもの。フィルムスキャナーから読み込んだもので、まだプリントはしていない。
春画についてはフォルムの面白さにこだわることにした。あの何処が足で何処に胴体が付いているのだろうと不思議な体の入り組み方を何とか出ないものかと画策している。 まるで蛇がくんずほつれずとのたくっているようだ。 どのようにプリントを仕上げるか分からないので、ぼかした画像を載せてある。

02.10.27
前回21日に近所の池で撮影したもののネガから読み込んだ画像です。
平日に関わらず釣り人が多くて苦労した。
ただ自分とてよく釣り人に変化するので、釣りを楽しむ人に向かって
無理に何処かへ行って呉とは言い難く、モデルさんを消耗させてしまった。
申し訳ない。
しかし、良い感じのもに撮れている。あとはプリントと着色を残す。

 

02.10.21
13日には仮題「月の引力」から。アナルの中に宇宙が広がり、地球が覗いているというイメージを等を撮影した。右はテストのポラロイドのイメージ。
また最近は春画のイメージも撮影中である。 ただ春画のイメージはかなりのアイデアが必要で、距離感など色々と難しい。
明日は仮題「月の引力」の扉の取り直し等の撮影を予定。山中の池にての撮影となる。

 

02.9.27より仮題「月の引力」の撮影開始。
他にテスト撮影のポラロイドや使わなかったイメージのポラなど羅列しました。全てポラロイドです。

仮題「月の引力」
テストポラ
02.10現在制作中

「花喰らう姫君」
テスト撮影のポラ

「長靴をはいた猫」
未使用イメージのポラ

「苗床の妃」
テスト撮影のポラ

「いつか王子さまが」
作品中使用のカラーポラ

仮題「月の引力」
テストポラ
02.10現在制作中

「花喰らう姫君」
テスト撮影のポラ
「竹取物語」の使わなかったイメージのポラ




「灰かぶり姫」の使わなかったイメージ

 


「マッチ売りの少女」
テスト撮影のポラ

02.7.18
現在製作中の未タイトルのもの。屋根裏部屋だけでは物足りないので、イメージを膨らませるために山で撮影する。先日国民の休日に山中に分け行った折、余りの人の多さにうんざりした。
今日は平日なので人は少ない。しかし遥か南の海上を台風が通過中のため、曇り空と強風に祟られる。木漏れ日だけで撮影したかったが止む終えずストロボをあてる。
右の写真はストロボテストの為のポラロイド。 クリックするとフィルムスキャナーからのTMXで撮影したイメージが出てきます。

「竹取物語」の二枚目で、鞄の中で眠る少女をネコの陰が見つめているという作品を撮影した。この時、この頃飼っていた本物の猫で、この作品を撮ろうとして、アシスト以下全員が手に傷を負うことになる。結局猫氏は影でのみ出演願った。所謂影武者であ。

撮影が終了してから件の猫氏は現れた。その時の写真が右のものである。この猫氏はこのシリーズにもう1カット出演している。
また「人造少女の叛乱」にも出演願った。

ただ全くに猫だもので、一向に撮影者の意は解してくれない。


02.7.15
ここ最近の作品はポラロイドの665もまじえて撮影していますが
これ自体でのフェティスム表現がもう古臭くなってしまい、 如何なものかと捨てやられています。
唯、このフィルムで風景画を撮影して行こうとこれも目下思案中です。
京都などの時代が判然としない地を撮影したいです。
右が六月頃に撮影した風景。 京都・奈良・三重の県境にある「夢絃峡」
という所です。解説には「木津川と名張川の合流地点の峡谷で、深い緑の中に静かに横たわる深淵です。ここには、平安時代の大和国司絃之丞と名張郡司の娘夢姫の悲恋物語が伝えられ、夢絃峡の名も二人の名にちなんで付けられたといわれています」とあります。

#1


#2
右は七月現在制作中の作品のポラロイド版と普通にプリントしたもの二種。
これらは勿論着色されます。
作品の方はポラロイドフィルムではなくて TMXを使用。

*#1.2.3はフィルムスキャナーよりスキャンしたもの。


#3

#4